コロナはどうなってるのか分かりません:(2)緊急事態宣言期より深刻なのか?
いろんな情報を取捨選択した結果、現在は緊急事態宣言期ほど深刻な事態ではないと、私は判断しています。その根拠は死者の数です。
死者の数だけで判断するのは乱暴ですね。でも色々検討するとほかに信頼できるデータがないので、現状では仕方がないと考えることにしました。
信頼できる数字がない最大の理由は、検査へのアクセスが日本では世界で類をみないほど制限され、しかも制限の仕方が時間的にも地理的にも一貫していないからです。そのため、検査で得られた数字はお互いに比較することがとても難しく、それを使って何かを判断することは、ほとんどできないと判断しました(統計の専門家の皆さん、何か裏技があったら教えてください)。
毎日、感染確認者の数が発表されていますが、ホントの感染者数の増減はわかっていないと私は思います。「感染確認者」数は、感染の広がりを示しているかのように扱われています。でも、無症状あるいは軽症の(そして重症なのに検査してもらえない)人がどのくらいいるかは、全くわかっていません。これまでの検査が数があまりに少なく対象が偏っているため、推定することができないのです。
検査対象の中で感染した人の比率(要請者比率)が意味があるかなと思って調べてみましたが、検査対象をどう絞るかで全く変わってしまうので、これも使えません。
そこで重症者と死者の数ならば、事態の推移を反映していると考えたのですが、重症者の定義が地域的にバラバラです。東京都が指摘するように「軽症でもICUに収容されているというだけで重症者に分類されるのは間違っている」と思います(とは言え、東京都は従来の定義の重症者数を国に報告すべきです。そうでないとますます統計が無意味になります)。
というわけで、死者の数だけは、少なくとも他の数字よりは頼りになるだろうと考えました。
100%確かかというとそうは言えません。ホントの死因がコロナなのに別の原因で死亡したと報告されているという説があるからです。確かにその可能性はあります。高齢者や他の病気で苦しんでいた人がなくなった場合、診断は難しいでしょうから。でも残念ながらその規模は全くわかりません。
とは言え、現実の世界では確実なデータで判断できることは稀です。「とりあえずこちらの方がまし」と考えて判断を下さないといけないことが多いです。特にコロナについては、まだほんの少しのことしかわかっていないので、「少なくとも他の数字よりは頼りになる」死者の数に頼らざるを得ないと考えました。
さて、1日あたりのコロナ死者(全国)を見ると、緊急事態宣言期は最大で31名、20名を越えた日が9日間ありました。その後1日あたり死者は減少を続け、6月は(1日だけを除き)0ー4名、そして7月26日までは0−3名と低水準で落ち着いていました。
そして27日から再び増勢に転じ8月18日に16名を記録しました。そして以後は低下傾向にあるようです(まだわかりませんが)。しかし、これは緊急事態宣言期より低いレベルであり、この期間の初期と解除時期のレベルです。
もちろん住んでいる地域別に状況は全く違います。私の住んでいる京都の死者の推移を見ようとしたら、、、なんと京都府と市のHPには掲載されていません。過去のデータを自分で入力しなければならないようです。もっともこれまでの累計で21名ですから、数が少なすぎてグラフを書いてもなにもわからないかもしれません。
皆さんの地域はいかがですか?
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