コロナはなんだかわかりません:(4)ガイドラインを出すなら金をだせ
前回の結論は、「感染拡大を防ぐ」のがコロナ対策のすべてではなく、いちばん大事なのは「死者を減らすこと」という点でした。感染拡大防止そのものが目的と言う人には気をつけましょう。それは本末転倒です。そして死者を減らすには、高齢者を含む感染弱者を守り切ることを最優先にしなければなりません。 次は感染弱者を守るにはどうするかを考えなければなりませんが、今回は少し脱線して個人の行動よりも、政策というか政府の姿勢への疑問を書いてみます。これは感染弱者を守るために政府がするべきこと(次回に書こうと考えています)に大いに関係してきます。 コロナ発生以来、政府はガイドラインを乱発しています。 病院も学校もサービス業、生産現場、どこにいようとなにかしようとすると大量のガイドラインを守らなければなりません。厚生労働省からのガイドラインに加え、地方自治体や業界団体のガイドラインもあります。 私達個人にも、いろんな「指示」がメディアを通じて降ってきます。三密を避けるから始まって、高齢者と食事するときはマスクを外さず、口に入れるときは素早くマスクを外すなど、お笑いのネタのような非現実的なものまで様々あります。さらに職場や学校に行けば、そこでのガイドラインを守らなければなりません。 現実には、公的支援なしのガイドライン押し付けは、政府の責任を放棄した「自己責任」政治です。 病院、施設から家族、個人に至るまで、ガイドラインを自力で徹底的に守るのは難しいのです。病院や保健施設はスタッフと器材の不足に苦しんでいます。緊急事態宣言期には医療用マスクすら十分に入手できませんでした。スタッフは今も過酷なストレスと長時間勤務に疲れ果てています。 高齢者や障害者施設では、ある意味でもっと深刻です。入所者は無防備です。医者も看護師もいない場合が多いのに、スタッフは彼らを集団感染のリスクからを守らなければなりません。 個人でも、高齢者と同居する家族は彼らへの感染をどう防ぐか頭を悩ませています。子供や若者は無症状でも感染している恐れがあるので、高齢者は怯えています。万一家族の一員が感染しても、軽症だと多くの場合入院をことわられ、大きな困難に直面します。 これらはほんの一例にすぎません。ガイドラインに書いてあることは間違っていませんが、施設や個人の力だけで実行するのは困難です。公的な支援が必要なの