イノベーション続くcash transfer(現金移転)


ナイロビの友人深井芽里さんから次のようなメールをもらいました。とても興味深いので、ご本人の了解を得て転載させてもらいます。

私が見に行ったケニアの社会的保護・現金移転事業でも、指紋認証、クレーム受付のための独立組織などさまざまなイノベーションが導入されていました。民間企業同様、援助でもどんどんイノベーションが進む時代になったと感じます。

日本も頑張ってほしいです。

以下転載
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2012年10月18日

 先日、ナイロビにて行なわれたRegional Cash Transfer Working Groupというのに参加しました。洪水・干ばつ等災害後の人道支援として、現金移転とVoucherクーポン)配布がメインになってきているのは知っていましたが、衛生改善でトイレを設置するためのVoucherを配布したり、洪水後の村に農業再開のため、種購入のためのVoucherを供給したり、とセクターが幅広くなっていて面白いです。

 技術もどんどん開発されてきていて、会議には民間企業も何社か参加し(VISAカードを作っている英国の会社など)、新技術を披露していました。現金移転のLearning Groupは以下の団体がリードしていて、現金移転に係る各種研修の提供ほか、HP上には実施団体の報告書類が充実しており、かなりの情報が集まっています。
http://www.cashlearning.org/what-we-do/calp-5th-global-learning-event (来月大きなLearning Eventがあるようです。参加団体のPPT資料がダウンロード出来ます)

 Voucherはもはや紙ではなく、スマートカード。指紋で本人認証をするものとなっていて、誰がどこで何をVoucherで購入したか本部まで一発で届くので、運営コストがすごく安く、しっかりモニタリングが出来ます。

 開発ドナーとしては、人道支援と開発をどうスムーズに繋げていけるかがポイントなので、現金移転を受けている村でGroup Saving & Loanを導入したり、所得向上に繋がるような活動を導入したり、種のVoucher受けている村で農業指導をしたり、マーケティングを支援したり、、とサービス面で協力していければ、より持続可能な活動になって、人道援助団体も嬉しいのでは、と思います。

 貧困層にアプローチするには、食べ物にすら困っている人では限界があるのは事実で、こうした社会保護の仕組みとドッキングする、というのは試みとして面白いんじゃないか、と。。

 と、考えていた翌日、ECHO(ヨーロッパの人道援助機関)を訪問しましたら、彼らは既に同じことを考えていて、今年度のECHODRRプログラムは、DFIDと連携し、既にCash Transferを受けているコミュニティを対象に(することを条件)、コミュニティ主体のDRRプログラム支援を行う予定とのことでした。

 昨年2011年度の「東アフリカ大干ばつ」を受けた「ナイロビ宣言」でも、「人道援助と開発とのスムーズなリンケージ」が提言されていたところ、今後の動きに注目したいと思います。

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